日本画像学会誌
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Imaging Today
リコーグループの有機感光体長寿命化技術
栗本 鋭司廣瀬 光章島田 知幸
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2018 年 57 巻 5 号 p. 592-597

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抄録

有機感光体 (Organic photoreceptor) は市場に登場したときから長寿命化が大きな課題の一つであった.長寿命化を達成するためには,高安定な帯電性や潜像再現性が大きな課題となるため様々な技術が必要になる.本稿ではこれまでリコーグループ (株式会社リコー/山梨電子工業株式会社) で開発してきた各種の高耐久感光体に採用された技術のなかでも耐摩耗性を向上させるための技術,及び化学的耐久性を向上させるための技術について特に焦点を当てて紹介する.耐摩耗性を改善する技術としては各種の表面保護層技術について解説する.また化学的耐久性の改善については酸掃去 (Acid Scavenge) 機能を有するホール輸送材料 (ASドナー),及びUV照射時の材料劣化を抑制するCT-モノマー (Charge Transport-Monomer) の技術について解説する.

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© 2018 一般社団法人 日本画像学会
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