日本画像学会誌
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Imaging Today
森下仁丹におけるカプセル技術とその展望
西川 雄大橋本 拓
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2020 年 59 巻 4 号 p. 376-386

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抄録

森下仁丹はヘルスケア事業とシームレスカプセルを製造·販売するカプセル受託事業を通じて幅広く社会にサービス·価値を提供している.シームレスカプセルとはソフトゲルカプセルの一種であり,当社独自の滴下法により作製される.当社のシームレスカプセル技術は1970代初頭に溯り,以来,様々な多層構造を持つシームレスカプセル (2層カプセル (親油性フレーバー),3層カプセル (親水性コア,プロバイオ菌末分散液),4層カプセル (カプセルinカプセル) を開発してきた.当社はシームレスカプセル技術を活用した自社製品の販売やカプセル受託製造サービスのグローバル展開に取り組んできた.近年,当社のシームレスカプセル技術は食品,化粧品,医薬品への応用のみならず,日用品,住宅,輸送,機械,電子機器など幅広い産業分野に展開しつつある.様々な顧客要望に応えるため,森下仁丹は従来の基盤カプセル技術を更新するだけでなく,新たな用途に対する新たな技術を開発し続けている.例えば,非可食用皮膜を有するシームレスカプセルの技術開発やマイクロカプセルの開発がそれに当たる.本論文では,森下仁丹におけるカプセル技術について解説する.

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© 2020 一般社団法人 日本画像学会
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