2021 年 60 巻 3 号 p. 226-231
コニカミノルタ独自の技術であるハーモニカ構造チップは低発熱·高周波駆動が特徴で,さらにコンパクトな多列化が可能なので,KM1024iやKM1800iなどコニカミノルタの高解像度インクジェットヘッドに用いられてきた.KM1024aLHG-RCはハーモニカ構造チップにインク循環機能を付与した新製品であり,インクの顔料沈降や乾燥に対して十分な循環性能を発揮しつつも,安定射出が可能な循環流路設計になっている.ここではKM1024aLHG-RCの優れた循環性能を実現する2方向循環構造をはじめとする循環流路設計,最大240pl (6kHz) で駆動可能なマルチ駆動型インクチャネル設計と,循環性能および射出性能に関する評価結果について報告する.