日本画像学会誌
Online ISSN : 1880-4675
Print ISSN : 1344-4425
ISSN-L : 1344-4425
論文
インピーダンススペクトルの高速測定と高速解析による有機デバイスの電子物性評価
岡田 淳之内藤 裕義
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 62 巻 1 号 p. 3-11

詳細
抄録

Time-stretched pulse (TSP) と高速Fourier変換 (fast Fourier transform, FFT) を用いた高速のインピーダンス分光系を構築し,蛍光発光ポリマーであるSuper Yellow (SY) を発光層に用いた高分子発光ダイオード (polymer light emitting diodes, PLEDs) の複素インピーダンス測定および移動度決定を行った.周波数応答アナライザー (frequency response analyzer, FRA) を用いた従来手法では複素インピーダンススペクトルの測定に積算なしで48.9sを要したが,TSPとFFTを用いた本手法では3.0sまで短縮することができた.さらにニューラルネットワークを用いた機械学習モデルを構築し,TSPとFFTを用いた本手法で得た実験的な複素インピーダンススペクトルを機械学習モデルへ入力することでドリフト移動度の決定を行った.手作業で求めた場合の値と同等の値を機械学習により得ることができ,ドリフト移動度の決定に必要な時間は手作業による150sから10msに大幅に短縮できることを実証した.TSPとFFTを用いた高速測定手法と機械学習による移動度決定法はPLEDをはじめ有機半導体の電子物性の決定に要する時間と手間の大幅な削減を可能にする.

著者関連情報
© 2023 一般社団法人 日本画像学会
前の記事 次の記事
feedback
Top