2024 年 63 巻 1 号 p. 94-98
布帛上へのパターン印刷を意味する捺染は主にスクリーン印刷により行われている.インクジェットプリンターによるデジタル印刷は2000年以前に始まっているもののデジタル化の進展は遅く,その比率は現在でも数%に留まっている.従来のインクジェットプリンターでは生産速度がロータリースクリーン印刷によるコンベンショナル捺染の数分の1程度であり,これがデジタル化への律速となっていた.近年シングルパス印刷技術を応用した高速インクジェットプリンターが開発され,デジタル化への転換が加速されている.また,ITMA 2023では環境負荷低減とサプライチェーンの変革を企図する顔料インクの出展が増加した.本稿では,直近のデジタル捺染の動向について解説する.