電子写真において多用される加熱・加圧の定着方式では,加熱させた定着部材にトナーを接触させ,同時に加圧することでメディアに定着させる.この方式では,メディアが定着器を通過してトナーが定着部材から離型する際に,離型性が良好な状態に設計する必要がある.我々は,定着部材からのトナーの離型性を評価する計測手法として,粘着剤の評価試験で一般的に使用されるピーリング試験の考え方を適用し,定着器の温度,圧力および剥離速度の条件下で,剥離時の仕事量 (剥離エネルギー) の計測を行うピーリング試験機を開発した.本稿では,このピーリング試験機の構成,計測方法と,各種条件におけるトナー離型性の評価事例について解説する.