2025 年 64 巻 3 号 p. 293-300
ポリアリーレンブタジイニレンを化学反応により機能化し,それを利用した有機薄膜太陽電池と有機薄膜トランジスタの応用研究を紹介する.まず,ポリアリーレンブタジイニレンの両末端に存在するアルキンを官能基として捉え,アルキン-アジドのクリックケミストリーを適用してポリスチレンと反応させコイル-ロッド-コイル型ブロック共重合体を合成した.得られたブロック共重合体は有機薄膜太陽電池の相溶化剤として有用であることを明らかにした.さらに,ポリアリーレンブタジイニレン薄膜の熱アニーリングによりブタジインのトポケミカル反応を進行させて架橋高分子膜を得ることができた.架橋密度を調節すると結晶性の向上が実現でき,薄膜トランジスタの正孔移動度が上昇することを明らかにした.