2026 年 65 巻 1 号 p. 66-71
連続式インクジェットプリンター(CIJプリンター:continuous inkjet printer)は,速乾性インクを安定的に使用できることから,産業用途で広く利用されている.CIJ方式では,液体ジェットから生成される液滴の形状や安定性が印字品質および装置の動作信頼性を大きく左右する.しかし,液滴生成にはノズル形状やインク物性など多くの要因が複雑に関与するため,理論的な予測は容易ではない.本研究では,圧電素子による周期的な流量変動およびノズル形状の違いが液滴生成に及ぼす影響を,実験および数値解析の両面から検討した.具体的には,印加電圧およびノズル径を変化させた際の液滴形成挙動を観察し,ノズル内部の流速分布を数値解析によって評価した.その結果,ノズル内部の流動特性が液滴の分裂過程やサテライト滴の発生に大きく関与することが明らかとなり,CIJ方式における液滴制御の指針を示すことができた.