抄録
半導体レーザを光源とする溶融型レーザ熱転写方式の検討を行っている.本報では,溶融型レーザ熱転写方式の画素形成過程を明らかにすることを目的として,3次元熱拡散解析を用いたレーザ加熱による熱応答特性の理論的解析とシングル光パルスによる画素形成過程の実験的評価を行った.その結果,レーザ加熱では,光熱変換層(インク層)を含めた記録系での熱応答特性が,サーマルヘッド加熱と同様な非定常熱伝導過程に従うことを明らかにした.また,画素形成こおいては記録エネルギーに対して,相反則不軌特性を示すこと,溶融インク層の面内熱拡散が解像度の支配要因であることを確認した.