1996 年 14 巻 2 号 p. 201-205
「気」の実体を検索する為、人体から異常に強い磁気を輻射する人をモデルに、電磁輻射(30〜400Hz)を検出すると同時に、試験管内のヒトNK細胞活性が外気によって変化されるかどうかを検定した。ひとNK細胞は同一人物から採取した血液を2本または4本の試験管に等分に分注し、1方を外気実験に、もう1方を対照とした。結果は、10mGauss程度の電磁波輻射が再現性よく観測され、外気を当てた試験管内のヒトNK細胞活性は対照群と比較して有意に増加した(p<0.01)。またこの変化が磁気によるものか否かを検討するため、50Hz、20〜100Gaussの交流磁場を試験管に当てる実験も行ったが、磁気刺激によるヒトNK細胞活性の変化はみられなかった。以上の結果は、外気の存在を強く示唆するもとの思われる。