1998 年 16 巻 2 号 p. 247-254
本研究室における手の温度測定経験から、安静時に、手掌部中央の温度が高いヒトと、母指球・小指球の温度の高いヒトがいることがわかっていた。そこで、安静時のヒトの手の温度分布の基礎データを得ることを目的に、一般人81名の右手の温度分布2次元パターンを調べ、その平均温度を比較した。2次元パターンの特徴から、測定データを、手掌部中央が高温のタイプ、母指球・小指球が高温のタイプ、およびその中間的タイプと混合的タイプの4群に分けた結果、タイプによって平均温度に違いが見られた。また、性別・年齢による平均温度の違いは見られなかった。