国際生命情報科学会誌
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第10回生命情報科学シンポジウム
解離性障害
黄 〓淑西松 能子遠藤 俊吉
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2000 年 18 巻 2 号 p. 495-501

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抄録

解離性障害とは過去の記憶、アイデンティティの自覚、直接的に感じられる感覚、身体運動のコントロール等の正常な統合が一部ないしは完全に失われた状態である(ICD-10)^<1)>。解離性障害の代表的な疾患として解離性健忘、解離性遁走、解離性昏迷、トランスおよび憑依障害、多重人格性障害(解離性同一性障害)などが挙げられる(ICD-10)。我々が臨床場面で遭遇した解離性健忘、解離性遁走、多重人格性障害の症例を紹介したい。2症例は女性であり不倫相手との離別、配偶者との離婚という性的葛藤を背景に事例化している。1症例は男性であり社会的役割の破綻を防衛するために解離が引き起こされた。いずれの症例も主体性を快復し解離を葛藤の解決にしないことが可能となり症状が軽快した。

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