抄録
研究の目的はハタ・ヨーガ時に脳の活性化や抑制がおこっていることをPET装置を用いて調べることである。7人の熟練したヨガ実践者の協力を得て、15のアサナ(ヨーガの姿勢)を1時間行った。ヨガに先立ち、37MBq(1mCi)の^<18>FDGを経口投与した。その後全脳のPET撮影を行ったデータは統計解析ソフトであるSPM96で解析され、ヨガと対照被験者間での脳活動の差異を検討した。ヨガ状態では、両側感覚運動野における脳活動の増加が確認された。一方、下及び内側前頭葉、側頭葉、辺縁系の一部、小脳の広い範囲に渡って活動の低下を示した。結論として、ハタ・ヨーガ後のPET所見はレラグゼーションを支持するものであった。