2021 年 29 巻 p. 59-65
piggyBacを用いた遺伝子組換えカイコにおける組換え遺伝子の挿入数をリアルタイムPCR法を用いて確定する方法を検討した.検出配列として,piggyBacのR-arm配列を用い,内部標準としてhsp90遺伝子を用いたところ,0,1および2コピーのpiggyBac R-arm配列の挿入数を確定することが出来た.また,同様に8コピーまでの挿入でも,挿入数既知の標準サンプルと比較することで挿入遺伝子数を決定できることが示された.本法とサザンハイブリダイゼーションによる組換え遺伝子の挿入座数の決定を組み合わせることで,遺伝子組換えカイコの組換え遺伝子がホモ接合体かどうか容易に推定できる.