2002 年 20 巻 1 号 p. 48-59
我々は、EQR(emission from quartz resonance)をマウスおよびラットに照射したときの効果として、Sarcoma180腫瘍細胞を背部皮下に植え付けたマウスの腫瘍細胞増殖を抑制する傾向を強く示すこと、ラットの後肢踵皮下にカラゲニンを投与して惹起させた炎症は著明に抑制されること、等々を既に報告した。本研究では、EQR照射が動物の体温に与える影響を測定し検討を加えた。EQR照射により体温(直腸温)が上昇した。前回の場合の長期間(数日間)よりも短期間(30分)における照射期間でも繰返し照射による体温上昇効果の漸減現象が現れることが今回判明した。また、体温上昇の原因については、EQRが自律神経系に働いて体温上昇を発現するものと推定された。