国際生命情報科学会誌
Online ISSN : 2424-0761
Print ISSN : 1341-9226
ISSN-L : 1341-9226
特集
香りによる嗅覚刺激が生体に及ぼす影響 : 精神生理学的検討(<特集>Human PSI Forum "Human Potential Science" Internationl Forum「潜在能力の科学」国際フォーラム : 物理・生理学的アプローチ Joint with 「こころと体の不思議」国際フォーラム 第14回生命情報科学シンポジウム(国際版) 2002年8月22〜27日(木〜火) 於 : 千葉市 幕張新都心 OVTA(オブタ))
韓 在都内山 明彦
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 20 巻 2 号 p. 590-593

詳細
抄録
ストレス負荷後に香りを提示し、生理パラメータの変化から生体に対するこれらのストレス回復効果を定量的に検証することを目的とする。健康な成人男女6名を選んだ。生理指標には、心拍数(HR)、血圧(SBP,BBP)、呼吸数(RR)および脳波(EEG)を測定した。精神心理状態検査には日本語版POMS(感情プロフィール検査)を、ストレス負荷には内田クレペリン検査を15分間行なった。香料(精油)はラベンダーを使用し、提示方法は高濃度原液1滴(約0.05ml)を両手首の内側に塗布した。生理指標について、EEGは香り刺激によってα波のパワー値が拡大する傾向を示した。HRとSBPは香り提示ともに有意に変化した(P<0.05)。RRは香り提示に有意な変化が認められた(P<0.01)。本研究ではストレスに対して香りがリラクゼーション効果をもたらすことが示唆された。
著者関連情報
© 2002 国際生命情報科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top