抄録
近年、様々な芳香の活用が補完療法分野で増加しつつある。これはアロマセラピーと呼ばれているが,匂い刺激は人体の嗅覚中枢に伝わり、自律神経や脈波に影響を与える。本研究目的は、匂い刺激が波高比(b/a、c/a、d/a)に対して、どのような影響がもたらすのかを調べることである。ここで、a,b,c,dは加速度脈波の構成成分であるa,b,c,d波の高さである。その結果、ジャスミンの匂い刺激によってb/aが統計的有意に減少した。またc/aおよびd/aの変化率は有意な変化がなかった。この実験結果は血管の伸展性がよくなったことを示唆している。刺激を止めるとほぼ5分程度でもとに戻った。