2024 年 100 巻 2 号 p. 87-98
目的は,軽度認知症の人の就労的活動の導入に対する受け入れ事業所の認識を明らかにし,実装に向けた示唆を得ることである。対象は,事業所職員とした。「実装研究のための統合フレームワーク」を基にした半構造化面接による質的記述的研究を行った。その結果,事業所職員の認識は,軽度認知症や就労的活動についての知識不足に加え,肯定的評価よりも否定的評価の方が大きく,特に管理的立場で軽度認知症の人の就労的活動を職場に導入する難しさがあり,これらは福祉職特有の価値観に下支えされていた。事業所職員が“軽度認知症”や“軽度認知症の人の人となり”と“前例からノウハウやよい結果”を知ることで,円滑に導入できる可能性がある。