2008 年 6 巻 1 号 p. 47-66
現在,薄型ディスプレイの代表である液晶テレビ,プラズマテレビは,台数においてCRTテレビを置き換える所にきている。それらの基本発明は,欧米でなされたが,その技術開発は,日本でなされた。液晶技術はシャープで,また,プラズマテレビは富士通でなされた。本稿では,それらの技術開発の軌跡を振り返るとともに,それ以降のビジネスの展開に触れ,どのようにして世界市場の中でビジネスの勝者が決まるのかに触れたい。日本でなされた技術開発が国際競争の場でいかにして競争優位を確保するかがわが国の最大の課題と思われる。