抄録
4K/8K映像のCATV放送に向けて,SCMとFM一括変換の2種類の光伝送方式に対して,64QAM信号110キャリヤとBS,CS右旋,CS左旋の衛星放送36キャリヤでのCNR計算を行った.計算の結果,SCM方式では,CS左旋12キャリヤを加えても,加える前に比べて最小受光電力はほとんど劣化せず,良好な値となることがわかった.一方,FM一括変換方式では,CS左旋12キャリヤを加えると,FM帯域が現行の6GHzでは,最小受光電力はSCM方式とほとんど変わらない値となり,FM利得を得ることができないことがわかった.しかし,FM帯域を8GHzに広帯域化するとFM利得が得られ,最小受光電力は改善された.また,APDを適用することにより,SCM方式では最小受光電力を約4.3dB改善でき,FM一括変換方式では7.8dB改善できることがわかった.