2016 年 70 巻 7 号 p. J158-J165
超多視点式のような裸眼立体ディスプレイのコンテンツ制作時には,通常はその原理と仕様の熟知が重要であり,知識の習熟には困難が伴う.本論文では,そのような裸眼立体ディスプレイ向けのコンテンツを,一般のクリエータでも容易に制作しやすくし,より広く利活用するためのフレームワークの設計手法と実装について述べる.実装の検討は,運用を見据えたハードウェアの選定手法と,コンテンツ制作環境と運用手法に係わるソフトウェア開発手法の両面から行った.実装したフレームワーク上にて,超多視点裸眼立体ディスプレイについて特段の知識を有しないクリエータが,既存のコンテンツを改修し,超多視点裸眼立体ディスプレイで再生可能な,インタラクティブコンテンツを開発できることを実証した.