抄録
2016年8月1日, スーパーハイビジョン(4K・8K)の試験放送が開始された.この試験放送開始に向け, NHKでは8Kスーパーハイビジョン設備の開発や整備を進めるとともに, 放送コンテンツ拡充と幅広いジャンルの番組制作に対応するために2種類の単板式8Kカメラを開発した.昨年リオデジャネイロで開催されたオリンピックでは, 開閉会式を含むいくつかの競技で使用され, またパラリンピックでは取材用カメラとして使用された.また国内・海外で実施した8Kライブ制作やHDR(High Dynamic Range)による新しい撮影手法にも対応した.本稿ではこれらの単板式カメラについて性能や機能などを報告する.