2020 年 74 巻 2 号 p. 390-394
ホログラフィは,光の波面を記録・再生する技術である.コンピュータ上での数値計算によって生成されたホログラムを計算機合成ホログラムという.ホログラムの計算手法の一つにランダム位相フリー法があり,これを振幅ホログラムに用いた場合,画質の良い再生像を得ることができる.しかし,位相型ホログラムにランダム位相フリー法を用いた場合,再生像が劣化するという問題があった.本研究ではランダム位相フリー法に,Liらによる位相型ホログラムのエンコード法を適用し,再生像の改善を図る.シミュレーションおよび光学実験により提案手法と従来手法の再生像画質の比較を行い,有効性を確認した.