映像情報メディア学会誌
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論文
ポリゴンベースのレンダリングによるスポットライト光跡の高速描画
稲垣 壮冴土橋 宜典
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2026 年 80 巻 1 号 p. 108-113

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抄録

コンピュータグラフィックスを用いた映像表現では臨場感が求められ,ステージ照明などに使われるスポットライトの光跡描画にはリアルタイム性が要求される.しかし,スポットライトの光跡描画は散乱光の積分計算を伴い,光源数や解像度の増加により計算負荷が増大するため,近年普及している高解像度ディスプレイ環境ではリアルタイム描画が困難である.そこで本研究では,照射空間をポリゴンで表現する手法を提案する.輝度をポリゴンの頂点でのみ計算し,内部は補間することで高速化を実現する.さらに,ポリゴン分割は光源からの距離に応じてアダプティブに調整し,散乱光の積分計算を事前に行うことで効率的に光跡を描画する.提案法は,適切な分割が行われることで,高解像度において視覚的品質を保ちながら従来より高速な描画が可能であることを確認した.今後は補間精度の向上や,指向性を考慮した照度分布を再現可能なモデルへの拡張が期待される.

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