抄録
はじめに, この種の装置設計の基本となる日本語の統計的性質について, その概要を紹介し, ついで, それを基礎とした漢字情報処理のための機器開発やシステム開発の経過について紹介する.次に, わが国で実用化されている入力方式のほとんどを, 方式技術別に分類して, その原理・特徴などを述べる.また出力装置についても, 同じような分類方針のもと, テレビ技術ととくに関係が深い電子式自動写真植字機について重点的に解説する.最後に, 現在の漢字情報処理システムの問題点として, 装置自体に, なお残る問題を指摘するとともに, ソフトウェア部門が, いまだに未発達のまま残されていることを報告している.
