テレビジョン学会誌
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新しい駆動法を用いた6.7インチ角高精細フルカラーTFT-LCD
渋沢 誠浅井 義裕清水 簡笠原 幸一堀 浩雄
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1990 年 44 巻 5 号 p. 519-524_1

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抄録
階調表示性能を備えた大画面・高精細TFT-LCDを実現するには, いくつかの間題を解決しなければならない.特に, 走査線数の増加に伴う書き込み期間の減少, 大面積化に伴うゲートパルス遅延の増加の問題は重要である.我々は, これらの問題に対し駆動方法, TFTアレイ構造の面からの改良を行った.検討した駆動方法は, 従来のノンインタレース線順次駆動をベースとし, そのゲートパルス幅を2水平走査期間としたものである.この駆動一法の採用により, TFTのチャネル幅を縮小することができ, 結果としてゲーと線容量を20%低減できた.アレイ構造では, Mo-Taから成るゲート主配線の一部にAlを重畳することでゲート線抵抗の半減を行なった.これらの手法の採用により, 6.7インチ角の大画面, ドットピッチ0.166mmの高精細と良好な表示均一性, 16レベル以上の階調表示性能を両立させたa-SiTFT-LCDを実現した.
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© 社団法人 映像情報メディア学会
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