抄録
コンピュータの発展に伴い、近年コンピュータ上にサイバースペースを作り出し、あたかもその環境に没入する感覚を生み出させるバーチャルリアリティ技術が急速に発展してきた。このサイバースペースは仮想空間をより実空間に近づけ、そこで人間同士のコミュニケーションをリアルに実現することを一つの目標としている.そこで、自分自身を投影した人間同様の顔を持つ分身としてのエージェント(Avatar : アバタ)を仮想空間上に生成し、マイクから入力された自然音声の分析から会話時の口形状および表情の推定を行って、リアルタイムにアバタの表情合成を行うシステムを提案する。このシステムによりネットワークを通して伝送された音声に同期してアバタの表情が変形し、サイバースペース上で多人数間でのFace-to-Faceの対話が可能となった。