質点・バネモデルではバネを配置した質点間の距離を保持するように応カが働くが, この応力は物体を構成する多面体要素においては多面体形状を保持する上で最適なものとはなっておらず, バネに基づく応力が物体全体の形状を保持するという点から見ると適当ではないことがわかる.特に, 変形の度合いが大きな場合には, これが不安定な弾性振動を生じる原因となる.そこで本研究では, 一般に用いられている質点・バネモデルに基づきながら, 弾性応力をバネではなく多面体要素に対して定義することにより, 変形の度合いが大きな場合にも適当な応力が働く弾性物体モデルを提案する.具体的には, 多面体形状単位で振動の収束状態を求め, それに基づいて応力を定義する.
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