抄録
反射型カラーLCDは近い将来急速に普及すると予測される高機能携帯情報端末のキーデバイスとして高い関心を集めている。このLCDは反射と散乱の機能の点から、タイプA〜Cの3種類に分類することができる。タイプAは拡散反射板によって構成され、タイプBはPDLCのような散乱性の液晶によって構成される。また、タイプCは鏡面反射板と前方散乱フィルムによって構成される。このうち特にタイプAとCは明るさ、中間調表示、フルカラー表示の点で優れており、高品位の反射型カラーLCDとして有望である。このような反射型カラーLCDの性能は予想以上の向上を示しており、将来的には携帯情報端末のみでなく、情報用のモニターディスプレイの分野にも広く適用される可能性がある。これによって目の疲労の少ない、高品位のディスプレイが実現されるものと期待される。