抄録
ガボールフィルタにおける方向選択性およびフィルタ特性の制御性に注目した特徴検出を試みた.一般に撮像条件による様々な影響要因のため, 画像に対する特定処理において安定的な結果を得ることは容易ではない.従来, 手動による調整を経て処理品質の一定化を図ることが多く行われてきた.本稿ではガボールフィルタを用いた基礎的な特徴検出モデルを構築し顔画像からの特徴検出に応用した.ガボールフィルタは, 空間周波数, 空間位相, 方向に依存するそれぞれのフィルタパラメータを変化させることによりフィルタ特性を制御することができる.サンプル画像に対する回帰分析によって得られた回帰式を利用してフィルタパラメータを決定し, その有効性を示す.