抄録
電子線蒸着法によりSrS:CuCl薄膜を作製し、得られた薄膜をAr雰囲気中にて700℃および900℃で5分間アニール処理を行った。SrS:CuCl薄膜の結晶性は、蒸着用ペレット中に仕込んだGaやClにより向上し、アニール処理を行うことによりさらに向上した。Cuの仕込み濃度が, 0.1mol%の場合には約500nm、0.2, 0.4, 0.8mol%の場合には約520nmにピークを持つフォトルミネッセンス(PL)スペクトルが得られた。PL強度は、アニール処理を行うことにより増加したが、PL、PL励起スペクトルはほとんど変化しなかった。このことからアニール処理することで、発光中心Cu^+のまわりの結晶場の状態はほとんど変化することなく、母体の結晶性のみが改善されたと思われる。