抄録
聴者の手話学習は、第一言語として音声語(日本語)を習得した聴者が、言語の特性が異なる身体動作/視覚言語である手話の第二言語学習となる.ここでは、これまでに構築してきた聴者の手話学習を支援するコンピュータシステム(コンピュータ教材)を、手話通訳を目指す聴者の手話学習にも利用できるようにシステムの機能の拡充を検討している.教材の構成形態・利用形態について考察するが、主として、手話単語の文脈による適切な日本語翻訳文の選択に焦点を当てている.複数の手話単語についてシステムの動きを説明している.また、学習の最初に手話のことばとしての特徴を正しく認識するために役立つと考える手話学習導入についても簡単に述べている.