抄録
顔には, 個人的な情報や, コミュニケーションにかかわる情報など, 数多く情報が含まれている.近年, 計算機を用いて, 表情を取り扱う研究が盛んに行われているが, マンマシンインタフェースへの利用を考えた場合には, いくつかの問題が残されている.本論文では, 顔中に存在する代表的な部位(目, 眉, 口)の動きに注目し, 特徴点を利用することで, 表情変化により生じる特徴の解析を行った.それぞれ, 比較対象となる無表情から, 喜び, 怒り, 驚き, 悲しみの各表情に変化する過程において, 各部位の動きを測定した結果, 各表情とも特有の特徴が得られた.これらに基づいて表情記述を行い, 表情が生成される様子を表現する.