抄録
Coスピネル系フェライト薄膜を等方性磁気記録媒体として用い、さらに記録特性の向上のため, 結晶成長に効果のあるPt下地層を検討した。しかし、Ptにより結晶粒が肥大化し、ノイズが増加したため、単層膜に比べてSN比の向上が見られなかった。そのため、PtにTaを微量添加したPt(Ta)下地層を用いた結果、保磁力の増加が見られたが、再生信号、ノイズともに微増したため、SN比としてはあまり変化はなかった。また、磁性層の磁気的な分離と微細化を行うために、Pt中間層を用いた結果、高密度記録を維持しながら、粒子の微細化ができ、さらにノイズが低減し、結果としてSN比を向上することができた。