抄録
発光層とバッファ層を組み合わせた構造の積層膜を用いることにより, 低エネルギー電子線の, ZnSへの侵入深さについて考察を行った.発光層としてCaS:Ce緑色発光膜を多元蒸着法により作製し, その上にZnS薄膜を電子ビーム蒸着法により形成した.正確な照射電子線のエネルギーを測定するために, 発光特性測定後表面電位の測定を行った.CaS:Ce薄膜の発光特性は, ZnSバッファ層ありとなしの場合において大きく異なった特性を示した.発光はZnS層の膜厚と入射電子エネルギーに依存した.発光の変位点から侵入深さを示す電子線エネルギーを考察した結果, Feldmanによって表された値より大きな値を示した.