抄録
ハードディスクドライブの高密度化に伴うSN比の劣化によって, 適切なRawエラーレートの維持が困難になってきており, ECCの重要性がますます高まっている.一方, 最近のリードチャネルにおいては, 高符号化率達成のため, 符号長が大である記録符号やパリティによるエラー訂正を採用する傾向にあるが, 反面, エラー伝播のECCに対する影響が問題になりつつあり, リードチャンネルとECCとの総合的な評価が必要となる.また, 高面密度記録達成のためには, 綿密度だけではなく, トラック幅方向の高密度化をも考慮した総合的な記録再生系の設計が必要となる.そこで, トラック幅方向における位置決め誤差を考慮したECC後エラーレートの解析手法を確立し, 実機との検証を行なった.その結果, 実機による測定結果とのよい一致が得られた.