Windows環境ではアイコンやメニューなどのグラフィカルオブジェクトをマウスでクリックする操作が主体となっているが, これは視覚障害者にとって困難である。そこでオブジェクトをキーボードで選択させ, これに応じて音声を出力するスクリーンリーダソフトを開発し, これにより視覚障害者のWindows PCへのアクセス状況を改善してきた。その開発および普及の経緯とソフトの機能について述べるとともに, 視覚障害者によるWindowsの利用が一般的となった2000年現在のPC利用状況調査の結果を紹介する。最後に, PC以外の情報機器についても視覚障害者のアクセスを保証するために研究開発が必要であることに触れる。