抄録
ポリマー繊維間で生じる強誘電性液晶の配向屈曲と分子配向の双安定状態について検討し、スメクティック層構造の矯正により、メモリ効果が発現することを明らかにした。ここでは、光重合相分離法によるポリマー繊維の形成に加え、厚み方向の層の折れ曲がりを一方向化するため、配向膜として高プレチルト配向膜の導入した。さらに傾斜配向が生じる徐冷過程(スメクティックA相からスメクティックC^*相への相転移)で、分子の回転軸をラビング方向に保持するため、交流電圧の印加処理を施した。試作の結果、面内の配向屈曲が軽減して、メモリ効果の発現が確認された。その際、双安定性のスイッチングドメインが微細に分布し、面積階調を伴なうメモリ機能が得られた。