抄録
現行の動画像符号化は, ブロックマッチングによる動き補償(MC)とDCTに代表される波形符号化を組み合わせたハイブリッド符号化が主流となっている.これらの方式では, MCが終了した後の予測残差信号に対して波形符号化が適用されるため, MCに必要なパラメータ(動ベクトル等)と予測残差信号の両者に対して適切なビット配分を行うことが一般に困難である.本稿では, 新しい波形符号化アルゴリズムの一つであるmatching pursuits(MP)に着目し, その符号化手順の中にMCの概念を導入する.すなわち, 画像の構造的な性質に応じた適切なビット配分と柔軟なレート制御を実現している.シミュレーション実験の結果, 提案方式はH.263を上回る高い符号化効率を示すことが確認された.