映像情報メディア学会技術報告
Online ISSN : 2424-1970
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セッションID: IDY2001-130/HIR2001-
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多重仮現運動刺激に対する運動検出機構と画像観測機構の協調特性
堤 和弘坂口 忠則松井 利一
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抄録
多重連続運動正弦波に対する見え方と焦点調節応答の実測から, 焦点調節機構と運動検出機構の協調関係の存在が明らかにされ, 運動視知覚現象の説明にはこの協調特性の導入が重要であることが示唆された.本報告では, この協調関係の存在の普遍性を検証し, 運動視知覚現象の説明に於ける協調特性導入の重要性を実証する為に, 多重仮現運動刺激に対する見え方(運動知覚)と焦点調節応答の対応関係が調べられ, 協調の観点から運動把捉と運動透明視を説明する方法が提案される.提示画像は運動方向の異なる2種類の仮現運動正弦波からなり, 各々の仮現運動成分に注目している最中の見え方が特定されると同時に, 焦点調節応答が実測される.その結果, 多重仮現運動刺激に対してもこの協調特性の機能することが明らかにされた.そして, 運動把捉は画像観測機構が発現される直列型マルチチャネル構造の特性に基づき, 運動透明視は直列型マルチチャネル構造と周辺視機構との並列動作に基づいて説明可能であることが示された.
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© 2001 一般社団法人 映像情報メディア学会
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