抄録
顔画像を用いた個人識別についての研究が多く行なわれているが, いずれの研究においても, 処理対象となる画像は正面顔やその横顔の画像であり, 撮影時の顔の向きが識別精度に影響する.そのため, 被撮影者の頭部拘束条件が厳しいという問題がある.本研究では, 顔画像を用いた自動認証システム実現へのアプローチとして, 2台のカメラを利用し, 同時に取り込んだ画像群から人物正面顔の画像を検出する手法について検討した.実験の結果, ほとんどの場合において正面顔を検出できることが確認でき, 頭部の拘束条件が比較的緩い顔画像認証システム実現の可能性が示された.