電子機器等からの漏洩電磁波を測定する場(オ-プンサイト)を評価するパラメータとしてサイト減衰量(SA), あるいはそれからアンテナ係数を差し引いた正規化サイト減衰量(NSA)が用いられている. このサイト減衰量(あるいはNSA)は, 無限導体平面上での伝送損失として幾何光学的に算出される. しかしながら実際の測定場では, 有限の大きさの接地導体板を平面大地上に敷いたものが用いられている. 本稿は, そのような有限接地導体板がNSAにどのように影響するかを, 周辺大地の存在を考慮しながらGTDで解析したものである. その結果, CISPRで定めている程度の大きさの方形接地板(√<3>d×2d; dは送受信アンテナ間距離)が大地に敷かれている場合は, 無限導体板との差は小さいことが分かった.