抄録
デジタルテレビジョン放送電波の品質が劣化すると、受信画像に破綻画素が発生する。その検出に着目し、従来から行なわれているATTマージン法やノイズ附加法、信号比較法を組み合わせ、受信したデジタル放送信号に人工的に劣化要因を附加し、附加量とこれによる破綻の発生時間率の関係を観測するという手法を用いて、デジタル放送波の受信マージンを容易に自動観測するシステムを開発・実用化した。特殊な信号を必要としないことから、オンエアの内容に手を加えることなく、簡便にデジタル放送波の品質を評価し、受信監視やフリンジエリア、中継局などでの受信調査を行なうことが期待できる。