[Co/Pd]_n垂直記録媒体につき,1-5nm膜厚のC, Si中間層を用いた記録層の分断がその電磁変換特性に及ぼす影響について検討した. 1nm膜厚のC中間層の導入により,記録分解能(D_<50>)の向上,媒体ノイズの低減が達成され, 200kFRPI以上の記録密度においてS/N比が5dB向上した.一方、Si中間層の導入による電磁変換特性の向上は見られなかった.MFM観察より,C中間層を導入した媒体において磁化転移部の揺らぎが減少していることが明らかとなった.平面TEM観察よりC中間層の導入による[Co/Pd]_n粒子径の低減が確認された.C中間層導入による電磁変換特性の向上は,中間層導入によるCo/Pd多層膜の結晶粒成長の抑制が磁化転移部の揺らぎを減少させたことによると考えられる.C中間層を付与した媒体が良好な熱磁気安定性を維持していることが明らかとなった.