抄録
通信総合研究所では、次世代ハイビジョンの映像フォーマットとして、現行のハイビジョンの縦横それぞれ2倍の画素に相当するQHD (Quadruple HD : 横3840^*縦2048画素)フォーマットを提案している。これまでに、日本ビクター株式会社と共同で同フォーマットに対応する撮影システムや表示システムの試作を行った他、QHD映像の主観評価実験を実施してその効果を検証してきた。また、筆者らはいくつかの通信事業者や全国の大学などと平成12年末よりIPv6による次世代ネットワーク技術に関する高速かつ広域な共同実験を実施してきた。これらを踏まえて、本論文ではQHD映像を非圧縮IP伝送とJPEG2000による圧縮IP伝送の2つについて、クラスタPCとグラフィックWSを用いた2つのシステムについて検討を行う。