抄録
生体の網膜は優れた視覚情報処理機構を有しており、外網膜ではエッジ情報を内網膜では動き情報を生成する。そして、網膜の最終層である神経節細胞は、これらの信号をパルス密度変調(PDM)し、脳へと伝える。本報告では、内網膜をモデルとした動き検出回路の最終段に、アナログ電流値をパルス密度に変換するPDM回路を導入し、神経節細胞を含む網膜での情報処理機構を実現するアナログネットワークの構築を試みた。SPICEを用いたシミュレーションにより、構築したネットワークでは、神経節細胞層の出力に相当する信号を得られることが明らかとなった。