抄録
放送通信と同様に蓄積媒体の動画像信号記録にも高能率符号化が用いられている.符号化方式としては,現在MPEG-2が最も広く使われており,符号化処理の改善が試みられている.より高能率を目指したMPEG-4では,最近Advanced Simple Profileが標準化され,現在Part 10 (H.264)が検討されている.また米国を中心に独自規格も出ており,ネットワークのみならず蓄積媒体にも使われようとしている.これらの動向と技術内容については最新のPart 10を中心に解説し,新しい符号化の研究動向も紹介する.一方,放送及び業務用機器ではフレーム編集の必要性からフレーム内符号化が一般的であり,その改良も試みられている.ストリーム記録においては変換符号化が行われる可能性が高くなってきている.