映像情報メディア学会技術報告
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書換形2層相変化光ディスク用高透過率記録層
西原 孝史児島 理恵宮川 直康山田 昇
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p. 19-23

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抄録
書換形2層相変化光ディスクのフロント記録層(レーザ入射側の記録層)に必要である、高い透過率と優れた反射率コントラスト(結晶部の反射率をR_<cry>、アモルファス部の反射率をR_<amo>として、(R_<cry>-R_<amo>)/(R_<cry>+R_<amo>)で定義)を備えた相変化光記録層を実現した。このフロント層は、レーザ入射側からZnS-SiO_2層、界面層、GeTe-Sb_2Te_3相変化材料層(6nm)、界面層、Ag合全反射層(10nm)を形成するという従来構成に対して、さらに、高い屈折率を有するTiO_2層(20nm)を最上層として形成したことを特徴とする。TiO_2層は反射層との間で光学的干渉を生じさせ、アモルファス部では54%、結晶部では51%の大きな透過率を達成した。また、反射率コントラストを大きくする目的で、信号極性をR_<cry>>R_<amo>とするいわゆる「High to Low構成」を採用し、0.7を超える大きな反射率コントラスト(R_<amo>=0.7%, R_<cry>=5.7%)を実現した。このフロント層に、波長405nm、NA0.85の光学系を用いて、最短マーク長0.149μmの1-7PP変調信号(2層で50GBの密度に相当)を記録したところ、1OmWの記録パワーで7.4%のジッター値(by Limit Equalizer)が得られた。
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© 2003 一般社団法人 映像情報メディア学会
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