抄録
SFNネットワークを構成する地上デジタル中継局は、放送エリアの電波の到来時間差をガードインターバル(126μs)内に収める必要がある。しかし、通常のマルチパス等化装置は信号処理時間が8ms程度と長いため、使用できないことがあった。そこで、FIRフィルタでマルチパスを等化することで、信号処理時間を17μs程度に短縮した低遅延マルチパス等化装置を開発した。FIRフィルタの規模は、シミュレーション結果からオレンジブックの規定を満足するように設計した。また、室内実験で試作機を評価した結果、十分な特性が得られることを確認した。最後に、低遅延マルチパス等化装置の適用回線例を示す。