抄録
熱アシスト磁気記録方式は記録媒体を加熱し,保磁力が小さくなった状態で記録を行うため,強い記録磁界を発生させなくとも高異方性(保磁力)媒体への記録が可能となる.本報告では,熱アシスト磁気記録に用いる金属薄膜から発生する近接場光を3次元FDTD法により求める.ここでは金属薄膜として開口を持つ金属,開口を持たない金属を仮定し,いろいろな波長の入射波に対して得られる近接場光の分布を求めた.また,記録ヘッドから発生する磁界分布を求め,近接場光エネルギーの分布と比較し,効果的な熱アシストが可能か議論した.